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【メンタルヘルス】文字から機微を感じ取る ~初対面では話せなくても~
「自分を消したい。ニコって笑ってみても、だれも返事してくれない」
海外で暮らす十三歳の女の子から送られてきたメール。父親の仕事の関係で、言葉も分からぬまま現地の学校に通う子どもは、たまたまサイトで見つけた私たちの無料相談のページに悩みを送ってくれた。
メールカウンセラーはこの子に、今後のメールが途切れないことを祈りながら次のように返信した。
「はじめましてカウンセラーの○○です。今ひとりでがんばってるのね。笑っても返事がないなんて落ちこんじゃうよね。でもここにメールくれたからもうだいじょうぶ! いっしょに話をしながらいい方法(ほうほう)を考えていきましょう」
メールカウンセリングのメリットは、遠隔地でも、外出しなくても、時間にとらわれずインターネットにさえつながっていれば誰でも相談できることです。ひきこもる若者から、子育てで外出もままならない母親、仕事が多忙で対面による相談ができないビジネスマンまで、今やメールを使ったカウンセリングは多くの人に活用されるようになりました。そこには初対面ではなかなか話せない本音がダイレクトにつづられています。
私たちは日本オンラインカウンセリング協会(JOCA)で、わが国におけるメール相談の仕組みを約九年前に作り上げました。当初は多くの心理臨床家から、「しぐさや雰囲気、声のトーン」が伝わらない相談活動は考えられないと言われ、メールによる相談は広まらないとされました。その理由はカウンセリングでは通常、言葉以外のノンバーバル(非言語)の機微をキャッチしながら相談を進めていくからです。
しかし、今やメールは現代社会に欠かせないツールとなり、私たちメールカウンセラーは相談者から送られてくる「文書量や語尾、そして言葉の行間」の機微を感じ取りながら返信しています。この連載ではメール相談の事例を交えながら、妻や夫、子どもたち、サラリーマンの本音と向き合うメールカウンセリングの世界を紹介していきます。
事例は、普段の相談活動をアレンジしたものです。
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